全体の印象
クールでかっこいい感じをイメージして作りました。
ジブリのもののけ姫のストーリーは、「森を文明から守ろうぜ」的な内容なので、森の怒りを表現しました。
原曲と変えてしまう
私は原曲を全く無視したアレンジが好きで、得意でもあるので、今回もこんな感じのアレンジとなりました。
アレンジする人の力量がもろ出る分野なので、好きなんですよねー。
原曲から離れていますが自然と耳に残って、「あれ、原曲どういうのだっけ?」ってみなさんに感じてもらうのが理想です。
美しすぎるコード進行
森の怒りというコンセプトの曲ですが、つかみの部分の和音はかなり凝っています。
私のアレンジでは和音のキレイさをかなり重視して作っていますが、ここです。
森の怒りを感じられましたか?
個人的にはかなり美しい印象的なイントロが作れて、満足です。
イントロの楽譜はこんな感じ。
コードはAm→B♭ですが、ただのB♭ではなく、B♭6add9(たぶん)という、よくわからないコードになっています。
これはB♭6add9にしようと思って使ったのではなく、横の流れを強く意識した結果、たまたまこうなりました。
アレンジをする上で、和音から作っていくのも大事なのですが、「そのパートの人が歌っていて楽しいか?歌いたい気分になるか?」というのを私は大切にしています。
このフレーズに関しては、もしAm→B♭という進行にしようとして、忠実にそのコードの構成音にすると、こうなります。
1st:ド→シ♭→ド→シ♭
2nd:ラ→ファ→ラ→ファ
どうでしょうか?歌いにくいですよね?特に2nd。ソにいきたくなりますよね?
という感じでフレーズを作ります。
鬼畜楽譜
私が書く楽譜は鬼畜な楽譜が多いのですが、この曲は特にそうで、体力の消費がハンパない楽譜となっています。
ベースについては、ほぼ休みなしです。音がなくなるとすぐバレるので、唾が溜まったときに困ります。息継ぎするところもあまりありません。これはサウンド的にも、体力的にも、グルーヴ的にも、Taxたっくんしかできないベースかなと思います。
コーラスについても、ロングローンがきついです。先ほど紹介した最初と最後のロングトーンもそうですし、メロでもちょくちょく長いフレーズありますし、サビ終わりの「もののーけーたちーだけー」も一息でいきたいので、かなりきついです。肺活量のためのエチュードって感じですね。
今は歌いこんだのでだいぶ慣れましたが、練習を始めたころは、よく疲れ果てていました。少しずつ成長しています。
字ハモばかり
wooとかあまり好きじゃないので、字ハモばっかりにしています。やっぱり字ハモの方が歌ってて楽しいですよね!
字ハモではないところでいうと、コーラスが「チャッチャッチャッチャー」っていうところがお気に入りです。ここです。
秘密兵器、ハンドフルート
Captain岡崎の秘密兵器である、ハンドフルートが途中で炸裂します。
この人にしか出せないサウンドをうまく使えるアレンジは強いですよね。この楽譜を他のグループに渡してもハンドフルートできないのでマネできません。
ハンドフルートやってみたい方は、こちらのレクチャー動画もどうぞ。
最後に
次回作もお楽しみに~!
【関連記事】
もののけ姫ミュージックビデオの撮影秘話はこちらから!
VocalAsia2017では個別指導でこの曲を指導していただきました。そのとき学んだノウハウはこちらから!
他のアレンジ解説はこちらから!
コメント