はじめに
とっても楽しかったです。
参加する前は、コンペティションで歌うのがメインで、ワークショップはついでくらいに思っていたのですが、実際参加してみると楽しいものです。学ぶことが多すぎました。
ということで、この記事長いです。
全部読むのはきついと思うので、興味あるところだけでも読んでもらえるといいと思います。
When Concert Meets Theater(Jo Jo Pang)
- ワークショップスタート
- 全体の話
- パート1.劇
- パート2.ドラマ+パーカス+タップダンス
- 今後どう活かすか
- 全体を通して
- (1)Rehearsal
- (2)Concerts
- (3)Recording
- これからどう活かすか
- 全体を通して
- (1)リズム
- (2)ブレンド
- (3)表現
- (4)イントネーション
- (5)インターアクション
- これからどう活かすか
- はじめに
- そして歌う
- まずは歌詞を入れる
- 元々は楽器
- 有声と無声
- ぶつかる音の意識
- つながる単語の発音
- のっぺり入らない
- 最後のまとめ
- これからどう活かすか
- 全体を通して
- アレンジについて語る
- 和音の作り方
- アイディアの引き出し
- これからどう活かすか
- 全体を通して
- Elision
- リズムの練習方法
- 周りの音と自分の音
- その他の話題
- 全体を通して
- 母音を合わせる練習
- リードのように歌うコーラス
- 全く同じに歌うことは決してない
- 一部のメンバーのみが歌う練習方法
- リズム
- ピッチのキープ
- ベースの発声
- これからどう活かすか
- はじめに
- ベースの音の構成
- スキャット
- オクターバー
- スラップ
- ゴーストノート
- 音楽のジャンル
- このベースライン・ベーシストは聞いておけ
- Alternative Bass Sound
- もっとよくなるためには?
- 今後どう活かすか
- 全体を通して
- (1)作り手のメッセージを伝える
- (2)オリジナル音楽を創る
- (3)ライティング
- 全体を通して
- ピッチ・ハーモニー
- ビブラート
- ピアノと声の比較
- 相対音感のトレーニング
- スケールのトレーニング
- 今後どう活かすか
ワークショップスタート
最初はこれです。
前日は日本人と飲んでいたので眠いですが、何とか起きました。mittyは安定の遅刻でした。
ドヤ顔でSurfaceProでノートをとるビジネスマン、Jouney旅Boy。
会場はこんな感じでした。
9:20からの予定でしたが、9:40から開始。海外時間。
全体の話
Jo Joさんは香港の方で、こんな人です。ヴァイオリニスト!
自己紹介では、香港アカペラアカデミーの話や、キッズ・ファミリー向けにやってるよとか、政府から支援をもらっているよって話をしていました。
英語なのでたまにわからない言葉が出てきましたが、動画が中心だったため、なんとなく雰囲気はつかめました。香港でどんなものが流行っていて、どこに向かっているのかがわかり、おもしろいです。
日本とは全然違っていて、よりミュージカルみたいな方向を目指していることがわかりました。この日夜に行われたHong Kong Twist Concertでもそんな感じが出ていました。
アカペラってこれからどこに向かうのか?というのを考えさせられたワークショップでした。
アイディアとして活かせそうなものをどんどん紹介していきます。
パート1.劇
目指すところ
テーマは「When people meet」だそうで。
24人の若者を選抜してビシバシしごいてステージを作っているらしいです。練習がたいへんそうですね。でも部活みたいで楽しそうでもあります。
最終的にはReach a Consensusしたいねーって話もしていました。
やってみて振り返り
いろいろとやってみてわかったことはこんな話をしていました。
- ライティングは大事なのでこだわるべき
- けっこう動くので体力的にタフなのが課題
- 指導する上で自分の強み・弱みがわかった
ちなみに、ライティングについてはアカペラシアターの方も力説していました。やっぱりこれからのアカペラは舞台演出がより大事になってくるのかなぁ。
具体事例
あとはひたすら動画を流していましたが、いろんなステージがあっておもしろかったです。
特に印象に残ったのはこれ。
男vs女
男と女で喧嘩風の演出です。交互に歌ったり踊ったり。これよくありました。まぁ演出しやすいし見栄えもいいのでやるでしょう。
大人数でやるとかなり迫力があります。
昔に音楽の授業でみたウェストサイドストーリーを思い出しました。
イス
もう、イス使いすぎです。
最初は新鮮でしたが、だんだん飽きてきました。またイスかと。
イス流行っているんですかね?アメリカVoice Jamを制したゲストLarkもやってたし、Hong Kong Twist Concertでも香港のグループがイスを使いまくっていました。去年のVocalAsiaでもフィリピンかどっかのグループが使っていた気が。イスブーム。
ブームに乗りたい方はぜひ。
具体的な演出はこんなのがありました。
- イス引きずって歩く
- イス登って男女でエスコートのポップス
- イス使っておしゃれにジャズ
XJapanみたいな感じでイスをぶっ壊す演出が出てくるのではないかと期待してみていましたが、残念ながらありませんでした。やはり教育がからんでくるので、できないのでしょう。だれかやってみてください。チャンスですよ。
その他演出
- クラシック曲
- 戦うシーン。効果音をビートボックスで。僕が敬愛していた寺井トーンっていうバンドでもやっていました。
- 懐中電灯使った不気味な演出
- 周りで子供を踊らせる。子ども独特の歌声も大いに利用する。子どもたいへんだなぁ。
- BornThisWayのかっこいい系。エグザイルっぽい。
- 女性だけダンス。ハイスクールミュージカルみたいな。
- ロックは黒い衣装でかっこよく
- ラップして後ろでゴスペルっぽく
パート2.ドラマ+パーカス+タップダンス
全体の話
テーマは「Dream」だそうで。
次の世代に受け継ぐことが大事とのこと。
若い人たちの指導ってたいへんよねぇみたいな話もしていました。
始まる時間が遅かったから、いろいろ割愛したみたいです。
具体事例
いやぁカオスでした。香港らしいですね。多様性がありまくりです。
- 民族音楽みたい激しい動き祭りみたい
- 中腰のノリ
- ラフな衣装
- 男女で交互に歌う
- リズミカルでよさこいみたいなダンス
- 男性の面白いダンスミュージカル
- 思いっきりふざける
- パーカスソロとクラップストンプを交互に男女わけて行う
- 女性子どもを活用
- 男女でデュエット
タップダンス
主役(?)の女性がやっていましたが、彼女多彩すぎです。歌って踊って、タップダンスまでしだします。才能を感じました。
カメレ音楽隊としては、未来のタップダンサーCaptain岡崎に期待しましょう。活かせる部分は大いに取り入れます。
ビートボックス
リズムがぐちゃぐちゃだったのが残念でしたが、かっこよかったです。
ビートボックス同士のバトルや、タップvsビートボクサー軍団など、見ごたえがありました。
ドラム缶ドラム
棒(民族楽器?)2本使って棒同士+床叩くのでリズムを作る。
棒は竹やり的な位置づけでも使っていました。
その後バケツ太鼓とかベル鳴らしながらワンピースとかいろんな曲やる。
さらにエスカレートしてドラム缶や鍋のドラムセットが登場。
ここで思いました。もう普通のドラムセットでよくない?と。
この問題はアカペラやっていればよく直面する問題で、何か楽器の音をするときに、あまりに似せることだけに特化しすぎると、「じゃあ楽器使えや」ってなる問題です。
音を似せるのももちろん大事なのですが、ステージ上でどうふるまうかとかそっちの方を重視した方がお客さんをもっと喜ばせられるのではないかなと思っています。
今後どう活かすか
演出の対するこだわりは事例がいっぱい出てきたこれからのアイディアに活かしていきます。
私は大勢でパフォーマンスやるのはあまり興味がなくて、個人の力を魅せられるステージを作りたいなぁと考えています。そのための演出などは考えなきゃですね。
Rehearsal, concerts, recordings tips(Peder Karlsson)
全体を通して
講師は、泣く子も黙る、元リアルグループのPeder。
活かせるポイントがありすぎでした。
終わった後にPederによかったよーって話しましたが、実は不安だったと言っていました。
理由は伝えたいことが多すぎて伝えきれないのではないか、ということでした。さすがです。実際ちょっとワークショップの時間延長していました。
キーワードは「Structure」です。
創造のプロセスのことで、どうやってコミュニケーションをとって音楽を創るか。
コミュニケーションで重要なのはリーダーシップとのこと。
ただ、スティーブジョブズみたいなトップダウンの絶対的な存在ではなく、周りを見ながら協調してうまくものごとを進めていくというリーダーという意味で使っていました。誰か一人である必要はなく、メンバー全員がそういった役割を代わる代わる担わないといけないとのことでした。
例えば手をみんなで一斉に同じタイミングで叩くとき。
周りを見ないで急に叩いたのでは誰も反応できずにクラップがバラバラになりますが、観客を見ながら飲み会の締めみたいな感じで「よぉ~パン!」みたいにするとできるわけです。
これがリーダーシップです。周りを見て聴くことが大事です。
(1)Rehearsal
5つのポイント
これです。
特に話していたのが、BlendingのVoiceTimbreについてでした。
日本語にすると、声質でしょうか。
オペラ的な発声とのどを絞める発声では全然違っていて、アカペラやるうえでそろえることはかなり大事だよーって話です。
実はカメレ音楽隊ではこの議論はすでにやっていたので、すっと話が入ってきました。津軽海峡冬景色(雪解け編)で、沖縄に行く部分で、VoiceTimbreを一気に変えるということをやっています。
動画でいうと2:00:00あたりからです。もっと変化をうまく伝えられるといいのだけど。
その他には、しゃくるorストレートで入るとか、口の開き方とか、揃えるべき点はいろいろあるよって言っていました。
心がけること
音楽は楽しむことが大事です。ということで、この言葉が大事だそうです。
Yes, That was better!
何か改善したいことがあって、もう一度やってみたら前より良くなっていたね!っていうことです。
これって当たり前ではあるけれど、かなり大事だと思っています。
アカペラって当然人と人がハーモニーを作っているわけで、練習において「良くなったね!」って言われると気分も上がりますし、逆に「お前リズム感ないよ」とか「ピッチ低すぎ」とか言われると気分も落ち込み楽しくなくなります。
なので、「ここは良くなったね!じゃあ次はここを改善しよう!」みたいなもっていき方ができると、チームとして練習のパフォーマンスも上がっていくのかなぁと。
頭ではなく体で感じろ
結局は頭で考えたことが体に伝わって、音になるという話をしていました。
なので、リハーサルでは体で覚えることが大切です。
他の講師のワークショップでも同じこと言っていたので、VocalAsia2017の一つのテーマだったのかも。
リハーサルプラン
プランを立ててもうまくいかないことがあるけれど、計画を立てておくのは大事です。
スロットに分けて、ポイントはそれぞれで一つだけ意識することです。
例えば、スロット1では20分リズムをやって、スロット2ではハーモニーをやろう、といった感じです。リズムをやっている間はハーモニーやイントネーションは考えないというのが大事です。最後に初めて全部通しでやります。
これはかなり心当たりがあるので耳が痛むと同時に、これから改善しようと思いました。Peder自身も以前これができていないと話していました。
とりあえず通しで歌ってみて、ある人は「ハーモニーがダメだ!」と言い、ある人は「ピッチがずれている!」と言い、ある人は「リズムがなっていない!」と言って、その議論で無駄な時間を過ごしたと。
これについてワークショップの終わりに参加者から質問がありました。「それはプロだからできるのでは?」と。Pederの回答はこうでした。「この積み重ねでプロになれるんですよ」と。
(2)Concerts
誰向けのステージなのか
自分?グループ?パブリック?
みなさんはどの視点でステージに立っていますか?
当然ステージの上に立つときはお客さんをいかに楽しませるかを考えますが、案外独りよがりのステージになったり、仲間だけで楽しむだけになってしまうものだと思います。
パブリックの視点のときには、歌っているときにどこを見て、だれの表情をみるか、という話題になりました。
ここで実演が入ります。最前列に座っていた我らがCaptain岡崎が抜擢されます。
観客を観ながら歌うというPublic視点での素晴らしい例でした。しかし、遅いテンポの「上を向いて歩こう」という選曲によってPederのパーカッションがうまく入れず、Pederは若干困惑していました笑。けれど楽しそうだったからよかったです。
一人を見すぎると他の人に伝わらないのでダメ。二階席みるくらいがよい。とにかく観客が巻き込まれる気持ちになればよいとのこと。
これはよく言われることですね。ちなみに私は客席を左右に見渡すようにしています。
ステージング
観客の目線を意識しましょうって話でした。
例えば、ソロ開始時にどこに立ってどの向きに動くかっていう話です。
ソロのときの目線はソロのメンバーに向けてもいいねって話もしてた気がします。
横方向の動きは縦と比べてアクションが強いので、そういった特性を考えてステージでの動きを考えなければいけないとのこと。
(3)Recording
The Real GroupのCD音源を例にいろいろとおしえてもらいました。
いさぎよくトラックごとに録らない
All of meです。Pederがワークショップ中に何度も口ずさんでいたので耳に残ってしまいました。
YouTube載せるだけでは申し訳ないので宣伝。
これの録音ですが、真ん中にマイクを置いて録ってるとのこと。ミックスは下に貼ったテープの位置で調整という、何とも原始的な方法でやっています。すばらしい演奏です。
多録で奥行きを作る
1998年のAcapella In Acapulcoあたりから、編集可能になってきます。
リード以外は2回ずつ歌っているようです。それによってステージの広さを表現している。へぇー。
エフェクト
What are you doing the rest of your lifeはリバーブにこだわって録音をしたみたいです。
なんか不思議な世界に迷い込んだ感じがしてよいですね。
いろんな音を入れてみる
DancingQueenです。これは学生時代、アカペラサークルの合宿で歌ったことがある思い出の曲です。ただ歌うだけではつまらないので、舞姫というタイトルで日本語で歌いました。「♪あなたは踊れるー あなたはジャイブできーるー 人生の時間持ってー」です。
この曲のレコーディングは、ABBAのサウンドに似せるように作ったとのこと。例えばシェイカーやしゃくりなど。
録音方法は、ピアノなどガイドトラックを作って録音。ガイドトラックの音漏れでマイクが音を拾わないようにパーカス音質など注意してガイドトラックを作成したようです。
1トラック当たり同じ旋律を二重で録音したみたいです。よく2回同じように歌えるなぁ。
ガイドトラック
ガイドボーカルを聴きながら歌うのは人によってやりやすさは異なるので、女性メンバーは全員の声があったガイドを聴きながら歌い、Pederは自分の声だけで片方だけヘッドホンで聴きながらレコーディングしたようです。これは人によります。人間だもの。
ガイドのテンポについては、ガイドトラックであらかじめ変化させているようです。メトロノーム通りの完全なテンポでは人間味がなくなって心地よくないので、あえて変えています。
Ticket To Rideの例が出てきました。
CD音源の場合は、2回目のメロでちょっと速くなり、そのあと遅くなります。これが心地よい自然なリズムを作っているわけです。
ガイドの作り方ですが、パーカスはマイクに入らないような音質で録音。ピアノは1度と5度だけコード鳴らしているみたいです。へぇ。
どの順番で録音するか
ガイドがしっかりしていればこんな感じでやっているようです。
- リード
- ベース・パーカス
- リードもう一回
ピッチ補正
これは好みもありますが、Pederの場合は全部は直さないとのこと。
カメレ音楽隊も自然なくらい直しています。あんまり直し過ぎて違和感ある音楽にしたくないので。
これからどう活かすか
全体的に活かせる話ばかりでしたが、特にリハーサルでスロットに分けて1つのことだけ集中する練習は今後取り入れていきたいなぁと。
カメレ音楽隊は仕事しながら時間ないなかでやっているので、練習をうまくしていくのはカギになってきます。
Vocal Ensemble Singers’ Tool(Peder Karlsson)
全体を通して
歌っているときには何をしているのだろう?
うまく歌うにはどうすればいいんだろう?
という問題提起から始まりました。
さっきのワークショップの続きです。
それぞれのトピックについて深堀りをしていきます。
(1)リズム
カラダと音
リズムはフィジカルムーブメントである。
と言っていました。リズムを語るうえでは体の動きと切り離せません。
ダウンビートとアップビート
拍手をしてダウンとアップをそれぞれ感じる実演をしていました。
リズムが走らないための練習
なれリズムは走るのか?
Peder曰く、口の動きは小さいけれど、手など体の動きは大きいから、どうしてもそこでずれてしまうからだそう。
ということで、口と体をバラバラに動かす練習です。
曲は何でもオッケー。ドッソソラーソーーシードの音階を例にして、今回は話していました。野球の試合で流れるあれです。
口と拍手で別々の動きをして、それを交代させるというものです。
これと
これを交互に。
Pederは簡単そうにやっていましたが、いざやるとなると意外と難しいです。
ドヤ顔のPeder氏。
他のバリエーションとしてはこんな感じ。
- 足のステップ入れる
- 表ではなく裏拍にしてみる
- 途中でテンポ変えてみる
よくよく考えてみると、リズムは自分が歌っている旋律以外のところで作られている気がするので、このトレーニングによってそれを鳴らす訓練をすると効果がありそうだなぁと思いました。
(2)ブレンド
強弱・VoiceTimbreを合わせる練習
みんなで実演してみます。曲はHey Judeの「ラーラーラーラララーラー」のとこです。
強弱を例にすると、誰か一人が小さく歌い出し、周りのみんなも小さく入ります。一人が大きくしたら周りも大きくなり、小さくしたら周りも小さくします。こうやってダイナミクスを共有します。
VoiceTimbreなども同様に合わせていきます。
口の開け方を合わせる練習
「マイアイアイアイアーイ」と言うことで、口の開きをそろえます。
それぞれの「ア」に入るタイミングで、しゃくらないように注意とのこと。
その他のブレンド練習
- ビブラートをかけるorかけない練習
- 息を多くするor少なくする練習
を挙げていました。
(3)表現
どこを強調するか
歌詞も考えて強調するポイントを考えるとよいよって話でした。
例えば、「My heart is for you」という歌詞なら、「My」は強調せずに「You」を強調すべき。あなたに歌を届けたいわけなので。
強弱
ふわっと入るか、頭からパッと入るか、それが重要です。
(4)イントネーション
Inner awareness of pitchの話をしていました。
鍛える方法としては、こんなのを挙げていました。
- ピアノで一つの音を鳴らして、頭で思い浮かべてから、実際声に出す。
- ピアノで音を出してすぐに音を出すのを連続して速く行うのも効果的。考えずにやるのがポイント。
(5)インターアクション
これはノンバーバルコミュニケーションとかなので一言で言い表せないですね。
例として出していたのが、自分の中でリズムをもつということでした。合唱と違ってアカペラは指揮者がいないので、メンバー全員がリズムをもって共有していくことが大事だと言っていました。
これからどう活かすか
リズムの基礎練習や、みんなで強弱やVoiceTimbreを合わせる練習など、明日から使えそうなものばかりでしたので、練習に取り入れていこうと思います。
カメレ音楽隊の場合は、リズムと声の出し方の共有が大きな課題なので。
Vocal Jazz Rehearsal Technique(New York Voices)
はじめに
最前列を陣取りましたが、さっそく移動させられてしまいました。
4つのパートごとに分かれました。
ソプラノパート。
そして歌う
楽譜が渡されて、歌いながら気をつけるべき点をどんどん挙げています。
26~41小節を題材としました。
楽譜は公式サイトから買えるみたいですよ。どうぞ。
まずは歌詞を入れる
どんな意味かを説明しながら、音程なしで歌ってみたりします。
臨時記号が多いので、難しいです。
元々は楽器
歌詞が入ってきたら、「ドゥ」の音でリズムの練習をしていきます。
これによって、この曲は元々は楽器(ピアノ)だということを再確認してそのイメージを膨らませます。
慣れないリズムに苦労する一同。
有声と無声
裏で入るときは、「ん~Mix」(29小節最後)と「ん~Watch」(32小説目)という風にすると、空白が感じられてよいよって話でした。ん~ジャズっぽい。
ぶつかる音の意識
アルトとテナーでぶつかるとき、テナーが大きくなる傾向あるから注意。アルトは音量が出しづらい音域で、テナーは大きくなりがちな音域なので。
具体的には、30小説終わりのWithがそれです。テナーは引くのがよいです。
つながる単語の発音
つながる系の単語は子音を立てすぎると流れが悪くなるのでスムーズに。
例えば「gives a start」(26小節最後)は「ぎぶざすたーとぅ」。
「like a」は「らいくあ」ではなく「らいくぁ」です。
下で書く別のワークショップではElisionとして紹介されて、実演もしていました。
のっぺり入らない
「Yeahー」(33小節目)の言い方に注意です。最初からスパッと入ります。
ダメな例は、「ぃぃぃぃぃぃいえーい」です。
いい例は、「アイスクリームほしいかー?」って聞かれたときの「Yeah!」みたいな感じです。すばらしい例えですね。
最後のまとめ
最後はできそうな人(自己申告)で前に代表で立ちつつ、みなさんで歌いましょうタイムです。カメレ音楽隊の音取りの速さで定評があるTaxたっくんが参戦しました。この光景すばらしいです。
他の人たちはこんな感じ。
ワークショップが終わった後も、知らない人たちと有志で歌って盛り上がりました。こういうのいいですよね。
これからどう活かすか
具体的な話が多く、表現の引き出しを増やすのにいい時間でした。
Vocal Jazz Arranging(New York Voices)
全体を通して
New York Voicesの生演奏を聴きながら、楽譜を見ながらという豪華なワークショップ。
アレンジの仕方、特に和音の使い方やコード進行がものすごく参考になりました。
アレンジについて語る
そもそも何のため、誰のためにアレンジするんだい?
っていう問題提起からスタート。意外と忘れがちなことなので、一度落ち着いて考えるとよいですね。
書き始めるとき、どんなことを考えているかを語っていました。
- 何のため、誰のためにアレンジするのか
- アウトラインを初めに書き出す
- キーを決める
- テンポ・リズムを決める
- ジャンルを決める(ジャズ?ポップス?)
私は当然のようにやっていますが、指導するときの参考になりますね。
和音の作り方
4 Way Close
聞いたことがない単語が出てきました。ググって別記事にまとめました。
同じく知らない方はこちらから。
Drop2
4 Way Closeで作った和音で、上から2番目の音をオクターブ下げることです。
下から「ミソラド」という和音なら、「ラ」をオクターブ下にもってきて、「ラミソド」にします。音に広がりが出ます。
個人的には近い和音でぶつけるのが好きで得意なので、そこからDrop2のコードにもってきて広がる感じを出すのに使えそうだなと思いました。
アイディアの引き出し
同じ曲でさまざまなアレンジ比較
バック演奏変えたり、メロディー変えたり(かなり印象変わる。コードにない音をメロディーにする)、コードを変える、などなど、実演してもらいながら学びました。
シンプルなコード進行の曲を変える
Ceciliaを題材に。これは名アレンジです。
この曲の調はAですが、A/C♯で始まります。
このときの演奏もよかったですが、最後のGalaコンサートでの演奏は素晴らしすぎて泣きました。まず前奏から素敵です。ぜひどうぞ。
その他アイディア
- Hymnではadd9やM7をたくさん使う
- ユニゾンたまに
- テンポゆっくりにしたり、拍にとらわれない
- 3連符
- リード伸ばしていてコーラス2人が動く
余談ですが、New York Voicesの楽譜は朝書くことが多いらしいですよ。
これからどう活かすか
4 Way CloseやDrop 2は楽譜作りに思いっきり活かせそうですね。カメレ音楽隊は4声だし、Voicingが難しいなぁと思っていました。
特にDrop2は広がりを持たせたいところで使えます。
Meet and sing with New York Voices(New York Voices)
全体を通して
けっこう以前のワークショップと重なる部分があったので、新しい知識は少なかったですが、実演中心でイメージつきやすかったです。しかしブログだとそれが伝わりづらいですよね。
Elision
日本語に訳すのが難しいですが、単語のつながりみたいなものです。
例えば「No Moon At All」という歌詞では、前の単語とつなげて「のーむあーろー」みたいな感じ。
はっきり単語を言う歌い方とElisionにした歌い方の両方を実演してくれましたが、全然違いました。一つの単語をはっきり言いすぎると流れが悪くなるということですな。
日本語だとない考え方なのかなと思いますが、英語は歌う・しゃべる機会があるので気をつけたいものです。
Elisionの他にも、有声音と無声音についても語っていました。「んー」には音程があるけれど、無声音には音程がないよって話です。
リズムの練習方法
ジャズは決まったテンポがないので難しい。結局はお互いを見合うしかないとのこと。
New York Voicesではソロのときはテンポで遊ぶことが多く、テンポが戻るときはたいへんという話をしていました。PushとPullが大事らしいです。
周りの音と自分の音
自分のパートをリードのように感じると言っていました。あと、他のパートとの関係も。
和音の感じ方としては、自分が和音の中でどういった位置づけの音を出しているかを感じながら歌うことが大事とのこと。例えば「ド」の音を出すとき、コードのどこかによって響きが全然違っていて、CとA♭では全然違うよって話です。
ここまで聞くと、あーコードの知識つけなきゃと思うかもしれませんが、そういうわけでもなくて、コードの知識というよりかは、全体の響きの中で自分の位置を知ることが大事で、体で響きを覚えるのが重要です。
その他の話題
- コード進行は体で覚える
- 4 Way Close
- ウォーキングジャズ
などなど。
Group Coaching(Eric Monson)
全体を通して
もののけ姫の指導をしてもらいました。楽しすぎてあっという間でした。
これです。
全体を通して言われたことはこれ。
- 音楽は楽しく。感情を入れる。
- ステージングの前にまずはハーモニーをちゃんと作る。
音楽は楽しくって当たり前のことだけど、他のワークショップでもみなさんが言っていたので、やはり万国共通なんだなぁと再認識。
会場はこんな感じ。カメレ音楽隊の個別指導ですが、聞きたい人は来ていいよっていうワークショップです。
母音を合わせる練習
Eric「練習の初めにどんなウォームアップをやっているんだい?」
カメレ「いや、特に何もやらずに歌い始めますね。」
Eric「Oh!そんなみんなにおすすめの練習方法があるよ!」
ということでおしえられたので、これです。
すべての母音についてステップ①~③を繰り返して行います。図にするとこんな感じ。
①:全員ユニゾンで同じ音程を出す
ポイントは、ここで発声や言い方を全員でそろえること。特に気をつけるのは、別なワークショップ書いたVoice Timbre。
音程は、下の例ではドですが、変えてもだいじょうぶです。
②:一人ずつ音程を分離
ここでは①でそろえた発声をキープすることが大事です。
③:伸ばす
キープできていることを確かめられればOKです。
この①~③をすべての母音についてやっていきます。
立ち位置はこうです。ベースの上に乗っかるようにリードが正面、コーラスは表現を合わせるために正面、という配置です。
EricはVocal Group Metroというバーバーショップのカルテットで活躍してきた人ですので、声をそろえることはプロ中のプロですね。
Metroでは練習の初めにこれをやるそうです。練習中にも、合わなくなってきたときはこれをやるとのこと。カメレ音楽隊はハーモニーが合わないことが課題だったので、これは練習で必ずやっていきます。Group Coaching中にもやりましたが、さっそく効果がありそうでした。
リードのように歌うコーラス
メロでコーラスが自由に歌うところは、もっと感情を入れて主張して歌った方がよいと言われました。
ロングトーンについても、ただMIDIみたいに伸ばすのではなく気持ちを入れるように言われました。ハンドフルートのところはコーラスは主役ではありませんが、コーラスのロングトーンで気持ちをいれていい空気を作って、ハンドフルートを際立たせることが大事です。よく使うのはクレッシェンドですが、そのへんのバリエーションについてはもっと考える必要があります。
全く同じに歌うことは決してない
コーラスを立たせるためにリードの工夫についても教わりました。サビ終わりでリードが「もののーけーたちーだけー」っていうフレーズが3回繰り返されます。初めの2回については、コーラスが「チャッチャッ」と歌っていて、最後で全字ハモとなります。
ポイントは、同じフレーズが3回あるが、同じに歌うことはないということです。これはかなり強調して「Never」と言っていました。音楽っていうのは表現なので、よくよく考えればそうなのですが、意外と忘れがちで、1番と2番メロが全く同じアレンジだから同じでいいよねとかなってしまうことがあるかと思います。
どう表現するかは議論する必要がありますが、手っ取り早い方法としては、2回目を小さくすると全体が引き締まります。
- 1回目:通常通り
- 2回目:小さくしてみる
- 3回目:1回目よりも大きく
お試しあれ。これをすることで、コーラスの2回目の「チャッチャッ」が強調されることになり、聴き手は「おぉ!」ってなります。
余談ですが、コーラスの「チャッチャッ」はいいフレーズだね!って褒めてもらい、アレンジをやったTaxたっくんとしては個人的にうれしかったです。
一部のメンバーのみが歌う練習方法
これはアカペラに限らずよくある練習方法だと思うのですが、全員で歌うのではなく一部の人だけで歌うことであれこれ確認するやつです。
当然やっているのであまり考えたことなかったですが、この練習の効果は何でしょうか?
急に聞かれたカメレ音楽隊は答えられませんでした。
Ericが言っていたのは2つ。
- 聴く専用の人ができることで気づきがあり、指摘ができる。
- 誰をどう直せばよいかわかるようになる。
よくよく考えると当たり前ではあるのですが、案外忘れがちかなと思います。例えばコーラスだけでハーモニーを合わせているときに、他のメンバーは「あー休憩だー」くらいに思ってはダメなわけです。ちゃんと聴いて指摘をしてあげることでグループとして改善していけるのだと思います。
実際このときは、一部の人だけで歌うことによってこんな発見がありました。「お前のここーろー」の和音で、Captain岡崎が間違った音を出していたことや、B♭M7の音なのでCaptain岡崎は引いて歌わないといけない、という発見がありました。
リズム
カメレ音楽隊のもののけ姫はボサノバ風(?)のリズムが大事になるアレンジです。サビで全員字ハモになるのですが、リズムよくかっこよく歌うためのアドバイスとしてもらったのがこれです。
子音と母音の間を短くする。
これによって、締まった印象を与えることができます。と同時に、リズムのずれも少なくなります。サビのリズムがぐちゃぐちゃになるのは課題に感じていたので、いいことを教わりました。
ピッチのキープ
ピッチが合わない
この曲に「パパパパ」って連続で4人で言うフレーズがあるのですが、なぜか音が合いません。
原因を調べると、ピッチが途中で微妙に変わってしまうことで、最後の「パ」がハモらないということでした。
Eric曰く、男性はピッチ下がりがち、女性は上がりがちなので、意識的に気をつける必要があるとのことです。
ピッチを保つためには
下がらないための一つの方法として、口を開けるのがよいです。というのも、口の開き方でピッチは少し変わるからです。
ということで、「パパパパ」の最後の「パ」で口を閉じずに開けたままにする、という対策をやったらうまくいきました。なるほど。
ベースの発声
ベースが一人になるところはVoice Timbreをもっと合唱っぽくした方がよいのではないか、とアドバイス受けたのでやってみました。
Taxたっくんとしては、合唱っぽくするとアタックとかインパクトが弱くなってしまうので使わないようにしていましたが、Ericの通り実際やってみるといい感じだったので、採用しました。
Ericの意図としては、ベース一人になるところは深い音で急に変化をつけることで驚きを与えるということでした。ふむふむ。こういう指摘がベースパート以外からもできるようなグループは強いですよね。
これからどう活かすか
リズムとハーモニーはかなり課題に感じていたので、練習方法などおしえてもらい、これからの練習が楽しみになりました。母音を合わせる練習は必ずやるようにしましょう。
最後に記念撮影。ありがとうございました!
Vocal Bass(Tobias Hug)
はじめに
ベースのワークショップですが、カメレ音楽隊は全員参加。
なぜなら、これしか空きがなかったからです笑。
でも普段ベースをしない人にとっては、ベースについて知らないことばかりだったので、参考になったのではないかと思います。アカペラは他のパートを聴いてなんぼなので。ベース・パーカスはどうしても放置されがちなので、いい機会かと。
そして本物のベースありです。一同テンション上がります。
まずはみんなで歌ってみようコーナー。Superstitionを2パートに分けて会場全員でベースっぽいラインを歌ってみます。
ベースの音の構成
Attack
ベースの音はこれで構成されています。
Attack+Note+Decay
まずはAttackです。
舌の位置でアタックを調整するとよいです。
Dumと言うときに、舌を一気に引くとアタックが強くなります。私はこれまで口の形でアタックを調整していたので参考になります。
Decay
余韻です。バスケットボールドリブルのイメージで、フレーズ感につながります。
スキャット
かなり曲の印象を左右するのですが、いろいろ種類があって使い分けが難しいですよね。
Dum Dem Tum Dom Bom Thumとか。
例としてはQueenのAnother bites the dustのあの有名なベースラインの「Another one」は、「デドゥクドゥン」って言っていました。
これはいろいろやってみて録音を聴いてあれこれやってみるというのを繰り返して、経験を積まないとよくならないかなと思いました。
オクターバー
1オクターブ声を低くするやつです。
今回Vocal Asiaにゲストとして来ていたLarkや、Sing Offに出ていたMUSAEというグループでは使っているようです。女性だけのグループでは重宝することもありますね。
ただ、使った方がよいかは好みの問題もあるので一概には言えないところです。私はそういうのはガンガン活用しよう派ですが。
スラップ
楽器ベースでイメージを湧かせてから、みんなでやってみますが、なかなかかっこよくはできないものですよね。個人的にはアカペラでスラップは好きではなくて、それなら楽器のベースを演奏してろよって思うので、あまり使ってはいません。
しかし北欧のボーカルスラップがうまい人の動画を見せられたら、このレベルであれば積極的に使ってもいいかもって思えました。楽器ベースも鳴っているのでわかりにくいかもですがこれです。
余談ですが、「ドゥベイン」って中国語と似ているかもってTobiasが言っていました。その場で会場にいる中国人に聞いてみたら、特に意味はないそうです。残念。
ゴーストノート
楽器で実演。ミュートしたストリングを弾くあれです。
ドゥーンカ ドゥーンカ ドゥーンカ ドゥーンカ のスイングしたベースラインの「カ」などで使用します。
先ほどのスラップと合わせるとグルーブが出ると思われます。
音楽のジャンル
サンバ
ジャンルによってベースラインやノリが大きく変わるので、いろんなジャンルを知っておくといいよーって話です。
ループマシンでの実演でサンバをやってくれました。
ループマシンほしい・・・。
ジャズ
ウォーキングベースについて。楽器ベースでやってくれました。
特徴としては、たまにした音が飛ばず、音程は基本的にだんだん下or上になる感じ。
このベースライン・ベーシストは聞いておけ
ベースラインについてはこれ。
ベーシストは、バンドとアカペラそれぞれ挙げていました。
バンド編。
アカペラ編。ちなみにTaxたっくんはVox Oneのベースが好きです。
Take6の動画を観ました。あらためてTake6は偉大です。
Alternative Bass Sound
Throat Bass
ビートボクサーでも使われている、やたら低い音が出るあれです。
この動画を例にしていました。1:58あたりからのところです。
Lip Bass
唇を震わせてやたら低い音を出すやつです。Captain岡崎はできそうでした。
無声なので女性でもできるのがポイントです。ギャルバンで使ったらビックリされること間違いないです。
この動画を例に挙げていました。36秒くらいのところです。
唇を前面に押し出した動画になっています。
もっとよくなるためには?
ハーモニーの構造の理解
ファラドレミ♭といった複雑な和音を体で理解する
単音でピアノを弾いてから音を出す練習も効果的。
イコライジング
ビートボックスでは50Hzくらいを上げるのが一般的。でも一概には言えない。
マイクテクニック
鼻に近づけるといろんな周波数が入るので、マイクの距離には注意。
今後どう活かすか
スキャットを見直したり、出し方を変えて新しいサウンドを作ったりすることにつながりそうです。
ベースのパート以外のメンバーについては、ベースを理解することでよく聴くようになり、サウンドやリズムについてもコーラスとベースが話せるようになるとよいですね。
あと、ループマシンの活用については考えてみます。カメレ音楽隊は4人で人数的な制約がどうしても出てしまうので、うまく使えば可能性が広がりそうです。
The Birth of “Acappella Theater”, a cross-over art(Patrick Chiu)
全体を通して
香港のアカペラの流行や、これからやりたいことがわかりました。おもしろいです。
講師はこの香港の方です。
冒頭に、香港の音楽文化はいろんなものがミックスされているという話から。
ベースのTaxたっくんはVocal Asia開催前に香港入りして観光していましたが、いろんなものがミックスされている感じは街の様子からも伝わってきました。
アカペラシアターというイベント(?)を作るにあたって、思ったこと3つ話していました。
(1)作り手のメッセージを伝える
中央で男性・女性が踊って周りで男子学生が鳥みたいな鳴き声を出しているという謎の動画を見せてもらいました。
どんな作り手のメッセージかは忘れてしまいましたが、これはまさに現代アートだなぁと思いました。こっちの方向に進むのもおもしろいですね。
(2)オリジナル音楽を創る
これはいろいろありました。こんな感じ。
- 民族音楽みたいなもの。
- 長椅子使う+鳥の声みたいな音。
- あえてディストーションかけたサウンドにして、「音響アクシデントあったの?」と聞かれたことある。
- フィジカルは表現。動きにこだわっている。
- 暗いところでベスト着た人がゆっくり不気味に動く、オルガンみたいな音+コーラスがずっと鳴っている。
(3)ライティング
光のライティングです。かなりこだわっているという話です。
具体例をいくつか出していました。
- 光の色は、表現したいものに合わせる。例えば空のときは青を使う。
- 光をどこから当てるかも重要。
- 背景を真っ黒にするのも効果的
応用例としては、背景青ライト、人は赤ライト、上からのライトはいろんなところに向いている、というこだわっているこの映像です。
ライティング含めステージングはかなり大事で、金かけるべきだよと力説していました。
Harmonic Ears(Ray Chu)
全体を通して
ラストのワークショップはこれでした。講師は台湾の方です。
音楽理論の話なんかも出てきて、前提の知識がない人にとってはちょっと難しい内容もあったかも。
ピッチ・ハーモニー
ピッチのズレ
ピッチがずれるとどうなるのか?
用意しておいた440Hzと441Hzの音を同時に鳴らすと、うねっている感じがする。
ピッチを正確に出す練習として、オクターブで飛ぶ練習も効果的だよと言っていました。
倍音
ドソドシ♭みたいな構成。
倍音の歴史も紹介していました。昔は3度を鳴らすと処刑だったみたいですよ。へぇ~。ルネサンスくらいから音が増えてきたようです。
周期
- オクターブ:ゆったり動く
- 5度:ちょっと細かくなる
- 3度 もっと細かくなる
- ぶつかった和音:さらに細かく
ここはマニアックなので、ふーん程度でよいかと思います。
コードの構成音
同じ「ミ」でも、E FM7、Cそれぞれで使われる「ミ」は位置づけが全く異なるよって話をしていました。上で書いたNew York Voicesのワークショップでも全く同じことを言っていたのでおもしろいですね。
実際に自分がどういう役割の音を出しているのか体験コーナーもやってくれました。
ビブラート
頻度は、1秒で5回くらいがよい。
幅は、演歌は幅が広いけど、それもスタイルだよって話していました。ジャパニーズ演歌は、カメレ音楽隊も津軽海峡冬景色を歌っています。
ピアノと声の比較
声の方がピアノよりもイントネーションがあるって話していました。
3度はピアノの3度よりも低いというよくある話もしていました。ここもマニアックすぎてあまりわかりませんでした。
相対音感のトレーニング
ここからは実践編ということで、具体的な練習方法を交えながらです。
適当に1音鳴らして、その5度と3度(or短3度)を出す練習です。5度はかんたんですが、3度はけっこう難しかったです。
スケールのトレーニング
全部ドから始まるスケール練習です。これはかなり力になりそうなのでおすすめ。
「ドレミファソラシド」(言っている音とピアノの音程がいっしょ)
「レミファソラシドレ」(実際はドの音から始まる)
「ミファソラシドレミ」(実際はドの音から始まる)
・・・といったようにだんだん上がっていく練習です。
ギターやっている人ならわかると思いますが、ミクソリディアンスケールとか、あれのことです。
今後どう活かすか
スケールの練習は音感を鍛えるうえで有効だと思うのでやってみます。何とかスケールって勉強するのではなく体で響きを覚えることが大事ですよね。
以上です!読んでくださりありがとうございました!
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コメント
大変貴重なレポートありがとうございました。嘉一郎さんのFacebookシェアから参りました。FAN>甲州>上州とお話しさせていただきましたゴスカル(今野地塩)アカペラ亀田仙人と申します。素晴らしい内容なので、いまどきmixiにて展開しているアカペラワークショップレポート集にてコピペ紹介させて下さい。
ご検討よろしくお願いします。
ゴスカルさん!先日はいろいろとお世話になりました!
ベースのたくまです。読んでくださりありがとうございます。
私はmixiやっていないのでそのへん詳しくないのですが、コピペなど好きに使ってもらってだいじょうぶです!